公益社団法人 東京青年会議所(東京JC)

公益社団法人 東京青年会議所

公益社団法人 東京青年会議所4月例会報告

4月例会報告

Updated date 2017/06/25

平成29年4月23日、港区立芝浦小学校において、2017年度4月例会「「Make Borderless Friendship~Shall We Talk!? Cross Culture Presentation!!~」が開催されました。

 

【開催概要】

ヒト・モノ・カネ・情報・サービスが国境を越える中で、世界の抱える問題・課題も国境を超えており、他国と協力しなければ解決することが難しくなっています。世界の誇る国際都市の一つである東京においても、多様な価値観や異なる社会背景を持つ外国人と相互理解ができる人材が求められています。
しかし、第5回都民意識調査においては、約7割の都民が外国語を上手に話せないことや、文化・社会背景の違いから、外国籍の方への接し方がわからないと回答している。
そこで、本年4月例会では、外国人との相互理解を深め、能動的に民間外交を行えるようになることを目的として、JCIの先輩である清水利春先輩を講師としてお招きし、外国人と日本人のグループワークを行いました。

 

【アイスブレイク】

1組10人程度の外国人と日本人が混ざったグループを作り、カラーボールヤフラフープを用いて相互理解を促すためのアイスブレイクを行いました。ボールを使ったアイスブレイクでは気軽に距離感を近づけるために互いの名前を呼びかけながら行いました。フラフープを用いたアイスブレイクでは、グループごとに目標を設定して、互いに目標達成に向けて協動することで外国人参加者との身体を使ったコミュニケーションを行いました。どうすればアクティビティがさらにうまく進むか、また目標達成のためにはどのように改善したら良いか、をお互いにディスカッションすることで、その後のグループワークを有意義なものにするための雰囲気作りを行いました。身振り手振りに加え、通訳ボランティアの方々の力を借りて、初対面であった人たちとの意見交換がなされました。
声を掛け合いながらのアクティビティは盛り上がり、笑顔がよく見られました。また、チームの中では、設定された目標に到達することができた際、互いにハイタッチをして喜びを分かち合う一幕も見られ、活気のあるアクティビティとなりました。
当日のアンケートによるとアイスブレイクにより、グループ内の方々と打ち解けることができた、との回答は94%以上と大多数にのぼりました。

 

【相互理解に向けてのグループワーク】

講師より、「今の世界を一言で表現すると?」という問いかけがなされました。会場からは「Chaos(=混沌)」や「Divided(=分断)」と言ったややネガティブな単語が挙げられていました。その次に「あなたの理想とする世界を一言で表現すると?」という講師の問いかけに関しては、「世界平和」という言葉などが挙げられていました。その中で講師から、理想とする世界は結局のところ、皆が幸せな世界であり、自分だけでなく、自分たちのまちや国、世界にも目を向けなければ本当に幸せな世界にはならない。そのためにはまずお互いを知る、相互理解を深めることが大事であるという話がありました。
引き続き相互理解を深めるグループワークとして、各国の参加者に行くつかの切り口で自国のアイデンティティや精神性を表現してもらいました。そして表現されたもの、またはその背景にあるものについて話し合う時間を設けました。
グループ配られている何色の色紙の中から「世界平和と聞いて、イメージする色紙」をそれぞれ一枚選び、どうしてその色を選択したかについて、グループ内でメンバーに説明をしました。その後にグループとして、世界平和を最も象徴すると思う色を一つ決める、というグループワークを行いました。制限時間をいっぱい使い、それぞれの思いを相手に伝え、相手の言いたいことに耳を傾けることで、歴史や文化、環境などからくる考え方の違いに触れました。

グループワークの最後は「One Word コミュニケーション」という、用意された紙に自分の国を表す一文字を記載し、なぜその一文字を選択したか、理由をグループ内でシェアするアクティビティを行いました。日本人の参加者からは「和」と言う一文字を選択する方が多く、外国人の参加者からは「Happiness」の一文字を選択する方が多く見受けられました。また、国によって似通った一文字が選択されていると言う興味深い側面も全体を通して垣間見ることができました。
以上のグループワークの中で、他国のアイデンティティを理解できたと言う回答は90%にのぼったが、日本のアイデンティティを海外の方に伝えられたという回答は73%程度となり、いずれも高い数字ながら、日本のアイデンティティをうまく伝えられなかった人が3割弱存在したことがわかりました。

 

【慮りの精神とハーモニー(調和)】

国や人によって考え方が様々であることが、グループワークを通じて知っていただくことができました。講師から「世界がグローバル化する中で、幸せな世界を目指すには、「慮り調和する心が大切」である。また、慮り調和する心はすなわち和の心であり、「相手をおもんばかり調和する「和の心」を大切に、時に対立するものや相容れないものを和解させたり、新しいものと古いものを融合させたりしながら、新たな価値を創造する力を発揮してきた」という今年度東京青年会議所の理事長所信である「和の心」の大切さが語られました。
We make a living by what we get, we make a life by what we give.
(我々は、他から得ることによって生活するが、与えることによって人生を築く。)
という調和することの重要性のよくわかるウィンストン・チャーチルの言葉も紹介されました。
また、「三方よし」という近江商人の考え方などを参考に、日本でも古くから企業におけるCSRの観点が存在していたことの紹介がありました。

最後に、「ハーモニー(調和)」というアクティビティを行いました。
参加者には一斉に自分が好きな歌を歌ってもらいますが、もし各々が異なる局を同時に歌えば、とてもうるさく気分が荒立ちます。けれど、同じ曲を歌えば、調和の取れたハーモニーになります。慮り調和する心とは、人生共存のための人間の生きていく知恵なのです。
調和のとれたハーモニーの美しさを認識することで、慮り調和する心が私たちにとって大切かということが講師より説明され、能動的な国際交流が促進されることを後押しする形で例会が終了しました。東京青年会議所では2017年度3月例会において、「一人一道 ~文化から学ぶ和の心~」と題し、茶道を通じて日本の和の心を学ぶ機会を持ちましたが、3月例会で感じた和の心を外国に参加者に理解してもらうように試みる、またとない機会となりました。
アンケートの結果から、コミュニケーションによって相手のアイデンティティを理解することができたと回答する参加者が70%以上になりました。また、日本国内外で日本人が外国のJCメンバーと会合・交流する機会に参加してみたいと回答した日本人参加者は87%となりました。このことは外国人との相互理解を深め、能動的に民間外交を行うようになること、という本例会の公共目的を満たしているといえる結果となりました。