第四回理事長対談 JCI東京×ライオンズクラブ

  1. Home
  2. /
  3. 第四回理事長対談 JCI東京×ライオンズクラブ

フォロワーとは何か。リーダーとは何か。
目指す組織とは何か。

フォロワーとして、リーダーを支える時に大切にしたこと

下山田理事長(以下 下山田) 青年会議所もライオンズクラブと一緒で理事長やガバナーの任期が1年なんですよ。
この1年間の中でできることは限られていまして、「理事長が掲げたものを達成するんだ」
というような気概でJC活動をしておりました。どうしてもうまくいかないところは、しっかり検証して次年度に活かしていくっていうことが、不連続の連続を生まないことだと思います。全力でお支えしてきましたし、この性格なので結構思った事をやりたいという気持ちはもちろんあるので、そういったときはしっかりと話し合うようにしていました。それでも全面的に面白いね、やりなよっていう素晴らしいリーダーに恵まれたっていうのがあったので、自分がそういう立場になって良い提案があったら、やってみようという形で運営しています。
それを学ぶための期間であったということかもしれないです。
やっぱりその年その年での経験をさせて頂き、役割と役職が偉いとかそういうわけではなくて、役割と責任だけの話になります。その時にその立場を理解しているから、意見を聞く体制、風土ができたかなと思っています。

阿部ガバナー(以下 阿部) 私の場合はコロナが明けつつあり、副地区ガバナーの時もコロナでほとんど懇親などできない期間でした。この2年間はガバナーと前ガバナーを支えていました。前ガバナーのフィロソフィーは会員増強がメインでした。なぜかと言ったら私達が奉仕するためには、会員がたくさんいるべきであるということを毎回おっしゃっていました。
私はそれを支えるべく、自分のクラブでは、会員を増やす、会員を維持するというところに力を入れていました。前ガバナーのところではそういった点で、学ばせていただきました。

リーダーを志すきっかけとなったエピソード

阿部 ライオンズクラブでボランティア活動をしていく中で誇りを感じました。あの東日本大震災で、私が東北出身っていうこともあり思いが強かったです。
皆さんの各クラブでの支援活動やサポートをしてくださって、私は感謝と誇りを覚えました。そこで私はライオンズクラブに所属しながら貢献をしていこうと思ったんです。8年ぐらい前になりますか。
この日本に7人の内1人が、貧困の子供たちがいるということを知り、それを知ったときにカルチャーショックを受けました。
子供は皆平等なはずなのに、どうしてそんなことがこの裕福である日本で起こるのか。
そこで何ができるだろう、1人の力より自分のクラブの力で何とかしようと思い、自分の所属するクラブで食事支援をしていきました。
それをずっと続けている中、これは世の中に必要なんじゃないか。少子化と言われているなかで、ある企業はそこに賛同してくれて、自分達ができることがないかということで、医学部の塾に行けない子供たちでも行ける無料の塾を開いたりしました。たとえば直近だと、社員の方々が働きやすく働きがいとか生きがいを見つけてもらえるような環境を中小企業の中で増やしましょうというウェルビーイング経営を進めるプロジェクトをやっていましたし、今は、SDGs制度融資をJC主導で行政や金融機関と話を進めています。プロジェクトで得られた成果は、提言として行政に提出することもあります。
そういう制度自体の仕組みを作れるっていう醍醐味がJCにはありますね。

下山田 私は、2011年からJCに11年間在籍しています。ただ入会するきっかけは、何か社会を良くしたいとか、何か世界平和等の理念があったわけではなくて、地元の先輩に誘われたからという形です。
社会人は三重県四日市で2年間ぐらい働いてから地元に戻り、その前はアメリカに6年半住んでいたので、社会人となって新しい友人ができたわけではなかったのです。
ゴルフが上手い人がいると、そんなきっかけで入会して2年目ぐらいで80を切るんじゃないかなって、それぐらいゴルフが上達しましたが、今年はまだ1回しかできてないです。笑
それが入会したきっかけですが、一緒に活動していく中で先輩からいただいたご恩や、ご縁などを吸収して、自分で成長していく。そんな中でやっていくうちに、次は僕が誰かの面倒を見るとか誰かを育てるという役割になりました。いただいたご恩をお返ししていく中で、後輩たちに背中を見せなきゃいけないよなって。
東京としてこうあるべき姿というか、未来に対して抱く夢とか希望っていうのを、いろんな活動をしていく中で自分も描いています。それを達成するためには、個の力ではなく組織の力の方が効果的に描いた理想に近づけるところと、一番は義理と人情で痩せ我慢じゃないですけど、いただいたご恩をお返しするという意味でリーダーを目指したいなっていうところでありました。

組織のリーダーとして大切にしていること

下山田 主に我々は2本の軸を持っています。社会開発という分野と、能力開発という分野です。JCIのミッションというのが、若者にリーダーシップの育成と成長と発展の機会を提供すということです。時代が変わっていく中で求められるスキルは違ってくるし、社会課題に関わってくると思います。そのリーダーというのが、自己的な理由でリーダーになるわけではなくて、利他の精神を持ったリーダーを作るというのが非常に大事だと思っております。
この利他の精神を持つリーダーというのは、その地域社会のニーズが変化しようとも普遍的というふうに考えておりまして、その時代時代に合わせて求められるスキルや、社会課題に対して対峙する能力や、その許容力というものを個人として開発していく必要があると思います。そして組織をどの様にマネジメントするかというところを学ぶための組織なのかなというふうには考えております。
そういった意味では東京青年会議所というのは、これからも時代に求められるリーダーを育成していきます。その中で学ぶだけ学んでも意味がないといいますか、やはり学んだことを実践する場が必要なので、そういったところで社会開発にそのスキルを活かしてもらい40歳までの間にどれだけ成長できるか。成長と発展の機会をどれだけ提供できるか、というところを意識しています。失敗を恐れずに挑戦する、挑戦して何かを学ぶ、そこで学んでリーダーになっていくそこが大事だなと思っております。

阿部 時代が変わっていく中で、リーダーというのはリーダーシップを学ぶことから始まります。やっぱり、リーダーはかっこいいところを見せなきゃいけないと思います。
背中を見せる。それが何かというのは、例えばみんなが思いつかないことをやる。あるいは、反対があったとしても貫く。勇気だとか、何かそういうこともこれからのリーダーに求められるのかなと思います。何かをやるときに、これ格好いいのかな、いや格好悪いよねっていうふうに考えるとすごく理解がしやすくて、それをいつも思っていますね。
仲間を増やし、メンバーをわくわくさせなければいけない。リーダーとして何が必要なの?となったら夢や目標が明確でないといけないと思っています。
そういった意味で、会員増強しやすい状況をリーダーとして作るべきと思いました。

下山田 先ほどの話で、夢であったり、わくわく感という話がありましたが、夢ってビジョンを描くうえで大切だと思っています。夢を叶える前に、夢を見なくてはいけない、まずは描かないと方向性を示せない。その夢をわくわく感をもって伝えられるか、そして共感者を増やしていけるかというところが非常に大事という風に思っています。そういった夢が、人をモチベートしていく、組織を運営していく上で大切だと思います。
夢を描いたうえで、地域の住民やパートナー団体、賛同者とビジョンを共有して、共に社会課題を解決していこという活動をしています。

阿部 課題を解決するというのであれば世の中が何を求めているか考えなくてはいけない。
やりたいことではなくて、やってほしいこと、地域、社会が求めていること、望んでいることをサポートするという事が課題を解決する事に繋がると思います。長く続ける事は、地域を活性化することになります。
やっぱりリーダーになったからには、いろんな問題を解決しなくてはいけないけれども、細かいことにあまりこだわってもいけないなって思ってます。
さっき言ったように、やっぱりリーダーって恰好良くないといけないし、みんなをわくわくさせたり、みんなが喜んで奉仕をしたいっていう気持ちになるよういろいろ発信しています。もちろん、フィロソフィーは社会の為と思っています。リーダーからの情報発信がいかに大事か。取捨選択するのは市民であって、これはいいなと思ったら多分参加されると思いますので、途切れない情報発信をしていきたいと思います。

下山田 やりたいことというものに、社会奉仕や良い活動が入ることによって、より人生が豊かになると思いますし、こうやって今回お話させていただいて親和性の高いところ、共通する部分もあり、私自身が理解していなかったことも今日明確になりましたので、団体同士が協力し合うことによって生まれる社会的なインパクトをしっかりと考えて、共に行動を起こしていきたいと思います。

PAGE TOP