公益社団法人東京青年会議所

7月例会報告

Updated date 2016/08/31

2016年度7月例会

『共育のすゝめ ~世代間交流が未来を切り拓く~』

 
 平成28年7月13日(水)、一橋講堂にて2016年度7月例会を開催しました。

 
 

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まず、総合政策特別委員会の浅田委員より2月例会と5月例会の内容を振り返りました。

2月例会で掲げた「都市の高齢化」の現状と課題を改めて指摘するとともに、5月例会で提案した高齢者が生きがいをもって人生を歩むための働き方改革・パラレルキャリアの内容を振り返りました。

 
 

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社会学者である古市憲寿氏と総合政策特別委員会の反町委員長との対談では、古市氏の著書『保育園義務教育化』に基づいて、子育ての負担が母親に集中してしまうことの問題、保育園で子育てをすることのメリットについて古市氏に語っていただきました。

 
 
①非認知能力と呼ばれる我慢強さやコミュニケーション能力は5歳位までに育ち、乳幼児期に関わった大人との関わりが重要であること、②乳幼児期には、両親や親戚を含む家庭教育を軸にしつつ、地域の大人たちとの交流も組み合わせて、子育てに関わる大人が多い環境が理想であると述べられました。

また、日本は先進国の中でも子供の貧困率が高くなっているので、「家庭だけに子育てを任せることは子供の成長にとって逆効果になる懸念もある
との指摘もありました。

 
 

東京青年会議所は23区それぞれに地区委員会が設けられています。そこで、各地域で実践されている世代間交流の施設・サービスを調査しました。以下の4つのカテゴリに分けて紹介しました。

 

①施設系

高齢者施設と保育施設が併設した施設です。地域には、世代間交流を目的としたコミュニティスペースなどもあり、季節の行事や昔遊びなどを通して乳幼児から高齢者まで交流することができます。

②一時預かり系

育児の手助けを必要とする保護者と行政等に登録しているサポート会員を結び、保育所や学童クラブ、習い事などへの送迎、産前産後の家事支援などに利用することができます。
対象年齢は自治体ごとに異なりますが、主に、乳幼児から小学生が対象となっています。

③イベント系

幼児から熟年者まで世代や地域を越えた運動会や、自然観察会・昔遊び大会などが開催されています。

④その他

文京区駒込の「こまじいのうち」では、空き家を活用して子供から高齢者までが集い、台所を使って食事を作って食べたり、算数教室、健康麻雀など、様々なプログラムを行ったりする憩いの場となっています。

江戸川区では、専門家より指導を受けた小・中学生による肩たたき隊、「敬老の日」に、区内50ヵ所のお風呂屋さんで行う「お背中流し隊」という取り組みがあります。

 
 

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世代間交流施設を経営しているパネリストとして、株式会社コミュニティネットの高橋英社長及び株式会社global bridgeの貞松社長の2名、そして、古市憲寿氏にも加わっていただき、中原理事長のコーディネーターの下、活発な議論が行われました。

 
 

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高橋社長からは、団地や空き家、中学校の跡地などを新たなコミュニティの場として有効活用している、ゆいま~る高島平の事例をご紹介いただきました。都市部では空き家が増え、有効活用できる空間は多くあること、既存の団地にコミュニティ棟を設けたり商店街の空き店舗を教育の場へ変えたりと、地域コミュニティの場を創出するアイディアは数多くあり、どう可能性を見出すかが重要であると示されました。

 
 

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保育所とデイサービスを併設する「あいあい保育園」等を経営する貞松社長からは、高齢者施設と保育施設を併設する際に課題となる点や、法規制の問題、併設することで削減できる費用や建物を活用できるメリットについてお話しいただきました。

 

 

介護職と保育職を両方できる事業者は少ないため、介護事業者と保育事業者が共同できる制度があると、今度の可能性が広がると示唆されました。また、子どもにとって最高年齢は親であり、年を重ねることで変化していく人の姿や体の動きを間近で見たり、死に直面したりした時に味わう感情は、世代間交流で得られる最大の学びであると、日々お感じになられている体験を語られました。

 
 

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「行政だけを頼るのではなく、“民主導”で“官が協力”を目指し、JCがその中核になってほしい」「住まい・ケア・食事など、様々なことを総合的に考え、JCメンバーのつながりで新たなコミュニティの場を創出してほしい」「“子供”と“JCメンバー”も、世代間交流の一例である。職業にあたる姿もぜひ見せてほしい」「JCこそ地域プロデューサーとなれ」と激励のメッセージをいただき、盛会の中、例会を終えることができました。

 
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